株式会社こどもりびんぐ
2025/03/28
会社概要・業務内容
社名:株式会社こどもりびんぐ
ホームページURL:https://kodomoliving.co.jp/
所在地:東京都千代田区神田神保町2丁目5番北沢ビル7F
従業員規模:30人(令和7年1月現在)
業種:情報通信業
事業内容:雑誌の発刊及び出版、インターネットを含めたコンテンツ全般に関する事業
テレワークと出社のハイブリッド化を目指したオフィスづくり
当社は園児とママ・パパの情報誌「あんふぁん」「ぎゅって」を発行しています。テレワーク導入の直接的な端緒となったのは新型コロナウイルスのまん延という外的要因でしたが、一方で社内に目を向けると、社員の約9割が女性で、かつ子育て中の社員が多いということもあり、テレワークを含めた働き方の見直しをするべきだと考えました。ただ当社は中心となる事業が紙媒体であり、編集業務においては出社が必須となる作業も多々あります。そこで事務所移転を機に、テレワークと出社のハイブリッド化を目指したオフィスづくりを実行しようと決めました。
具体的なオフィスづくりに先んじて、テレワークを推進する目的を「業務効率化と生産性の向上」と「ワークライフバランスの充実」、この2点と定義しました。テレワークの意味、出社の目的を明確化することで、社員が自ら最適な労働環境を選べるようになると考えました。
移転後のオフィスの様子
働き方に応じて使い方分けができるオフィスに
テレワーク導入に成功した企業の事例を見る中で、ABW(Activity Based Working)という設計思想があることを知り、取り入れることを決めました。社員アンケート及びABWの検証の結果から、オフィス環境としては、出社時は複数人で仕事ができるように会議室を増やしたり、ゾーニングによってコミュニケーションが取りやすいエリアを作るなど、当社に合ったオフィスのカタチが見えてきました。加えて、出社時でも取引先と商談や打ち合わせができるようなウェブミーティングブースを設置し、同ブースを出社時の集中作業の場所としても活用できるようにしました。
このように出社とテレワークを「その日の業務内容に応じて」使い分ける、さらに時間帯ごとにオフィス内で使い分けることで、業務効率化・生産性向上に寄与した働き方が実現できるよう、オフィスデザインを具体化していきました。
社員の声を聞きながら推進することで納得感を醸成
工夫した点は、社員の声を聞きながらオフィス改革を進めたことです。実際の現場の声を聞き、オフィスにおけるコンセプトを定める中で「①オフィスにおける最適な働き方はABWである」「②集中して個人的な作業をするには自宅の方が生産性は上がる」「③出社の最大の意義は従業員同士のコミュニケーションにある」の3つを社内で共有することができました。
テレワークを導入したことで、「なぜ出社しないといけないのか?」という社員の不満が発生するケースを耳にしますが、当社ではその意味合いを明確にしているので、上司からの命令においても納得感を持たせることができると考えています。
これは社員の声を聞きながらテレワークとオフィス改革を同時並行的に関連させて考えた結果であると思っています。
社内コミュニケーションの様子
ハイブリッド化に合ったチームづくりが喫緊の課題
オフィス改革の成果として、出社や退社時に子どもの送り迎えができるなど、テレワークとの掛け合わせによってニューノーマルな働き方を実現できるようになりました。テレワークやフレックスの導入後は育児中でも時短勤務を選択する社員が減り、人材確保が難しい時代にあっても、戦力の強化につながっています。ただ今がベストな形であると考えているわけではありません。全社員へのアンケートとトライアル・改善を繰り返し、今後も最適なオフィス環境と働き方を追求していこうと思います。
一方でアンケートの回答で気になっていることもあり、それは若い世代における帰属意識やエンゲージメントです。1on1を毎週行うなどコミュニケーションの活性化は意識しているところではありますが、出社時と比べると、テレワーク時は気軽な質問や相談がしづらいのも事実です。オフィスと働き方の改革を進めると同時に、今後はハイブリッド化にフィットした新たなチームづくりにも尽力していきます。