株式会社ジョイゾー
2025/03/18
テレワークの推進とともに、仕事以外の何気ないコミュニケーションが減ることに懸念
当社では2016年ごろから、エンジニアなどの技術職にテレワークの導入を進めており、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、全社員がテレワークでの業務に移行しました。
その時に、リアルオフィスのように何気ない自然なコミュニケーションが生まれにくいことに気が付きました。
当社の考え方の根底にあるのは、「仕事を楽しむ」というスタンスです。
テレワークは便利ですが、孤独な作業になりがちであり、仕事の楽しさを損なう要因になりかねません。テレワークが進んでも、コミュニケーションがとりやすく、仕事を楽しめる仕掛けの必要性を感じていました。
仕事をするためのオフィスではなく、会いたいと思った時に会える場所
「コミュニケーションのためのオフィス」をつくる
テレワークが定着していく過程で、バーチャルオフィスを導入して社員同士が気軽に話しかけられる環境を構築したり、雑談タイムを設けたりと、コミュニケーションへの工夫は取り入れてきました。
しかし、どうしても仕事の話が中心になってしまいます。そこで、リアルオフィスに注目しました。
最近は、テレワーク時代のオフィスの意味が問われていますが、新しいオフィスでは、執務エリアを必要最低限にし、イベントなどを行うパブリックスペースを広くレイアウトしました。
オフィス自体を「会いたいと思った時に、会える場所」に変えていくことが重要だと考えました。
新しいオフィスでは社員同士のコミュニケーションを
促進するための工夫が施された。
月1回のパブリックイベント「スナックジョイゾー」を開催
オフィスが息抜きのような場所になり、テレワークでの仕事の活力に
新しいオフィスでは、月1回「スナックジョイゾー」という自社の社員だけでなく、他社のお客様も呼べるパブリックイベントを開催しています。1回につき定員30名ですが、毎回満席です。
社員同士の距離感が縮まることはもちろん、業務とは直接関係のない近隣の会社さんが遊びに来るなど、新しいコミュニケーションが生まれています。
うした活動は、社員の息抜きや新しい刺激にもなっており、仕事を楽しむことに重点を置いている当社にとって非常に有効な施策であると考えています。
テレワーク主体であっても、社員が自律するきっかけ、働きがいにつながっていくのではないかと期待しています。
イベントの様子。社内外を問わず多くの人々の交流が行われ、
新たなビジネスが生まれるきっかけにもなっている。
新しいデバイスを積極的に導入
テレワーク時代のコミュニケーションのあり方を模索していきたい
コミュニケーションの新しい試みとして、「窓(まど)」というテレプレゼンスシステムを東京のオフィスと釧路のコミュニティスペースを繋ぐ形で、試験的に導入しています。姿見ほどの大きさで、デバイスの前に立つと、人の気配が感じながら「窓」越しの交流が可能です。当社では、採用後3ヶ月は東京オフィスで執務をしたり、テレワークを前提とした地方採用でも一度はオフィスに来て顔合わせをしたり、実際に会うルールを設けています。「窓」がリアルと変わらない密なコミュニケーションを実現できるようであれば、これからのテレワークを活用した働き方、採用のあり方にもより良い変化に生み出せるのはないかと考えています。
テレプレゼンスシステム「窓」。オフィス同士が画面で
つながっているような形式での交流が可能