株式会社エヌフォース
2025/04/28
会社概要・業務内容
社名:株式会社エヌフォース
ホームページURL:https://nfors.co.jp
所在地:東京都品川区西五反田8丁目2-12アール五反田7A
従業員規模:5名(2025年1月現在)
業種:サービス業
事業内容:テレビ・ウェブコマーシャルの企画・制作、SNS運用
テレワーク導入で直面した「人事評価」の課題
当社では、動画制作事業を基軸に、コンテンツ制作、SNS運用、キャスティングのサービスを展開しています。コロナ禍以前は、業務委託スタッフを含めて約30名がオフィスに集まり作業を行っていましたが、コロナ禍を機に完全テレワーク体制へと移行し、同時にオフィスを縮小して本社機能を集約しました。テレワークの導入にあたり、環境整備やコミュニケーションの活性化といった課題が生じたため、バーチャルオフィスの「ovice」を導入する等、ツールの活用で対応してきました。なかでも特に工夫が求められたのが「人事評価」でした。
テレワーク導入以前の評価制度では、成果だけでなく成果に至るプロセスも重視し、能力や勤務態度を含めた評価を行っていました。しかし、テレワークの導入に伴い行動の可視化が難しくなり、評価の公平性や客観性をどのように保つかが大きな課題となりました。
移転後のオフィスの様子
ツール活用の推進者を立てることで社内にスムーズに浸透
テレワークに適した人事評価制度にするべく、当社では業務可視化ツールやSFA(営業支援システム)、CRM(顧客管理システム)を導入し、これらのデータを活用することで、成果に比重を置いた評価制度への見直しを行いました。営業の場合は売上の数字、制作チームの場合は納期の遵守やお客様の満足度、リピート率等いくつかの指標を設定し、業務内容に応じて適切な評価が行えるように工夫しています。
ツールの選定や決定については代表の判断で行い、トップダウンでの導入を図りました。このような業務改革の浸透は、ボトムアップよりも現場を理解している者によるトップダウンの方がスムーズに進むと考えています。スタッフ全員がツールを使いこなせるようになるまでにはそれなりに時間を要しましたが、社内にツール活用のための推進者を立てることで、徐々に浸透していきました。このような推進者の任命は、新しいツールを導入する際は必須だと考えています。
バーチャルオフィス「ovice」の画面
評価基準がクリアになったことで、業務に対する意欲が向上
テレワークをきっかけに見直した新しい評価基準制度は、スタッフにも抵抗なく受け入れられました。むしろ、定性的な評価から定量的な評価へ変わったことで、スタッフ自身においても「何をどう達成すれば良いのか」が明確になり、業務に取り組みやすくなったというポジティブな意見が多かったです。この意識の変化が業務への意欲向上に繋がり、結果として売上高の増加にも寄与するなど、会社としても大きな成果を上げることができました。
その一方で、テレワークにより自己管理が難しくなり、成果が低下してしまうケースも一部で見受けられました。そのような場合は定期的に1on1ミーティングを実施する等のサポートを行いますが、それでも改善が見られない場合は、事前に十分な説明や通達を行ったうえで、ポジションの変更等、より踏み込んだ対応を検討することもあります。
テレワークで実現する柔軟な働き方とグローバルな成長
ニューノーマル時代に合わせてテレワークを導入したことで、スタッフ一人ひとりが自分らしい生活と仕事のスタイルを選択できるようになりました。たとえば、滋賀県に移住して仕事を続けているスタッフや、子育て中でも自分のペースで仕事を進めているスタッフがいます。こうした柔軟な働き方が実現できる環境は、幅広い人材の採用に繋がる当社の強みだと捉えています。
また、当社には中国語や英語がネイティブのスタッフが在籍しており、取引先は日本国内に留まらず海外の企業にも広がっています。現在はこれらの繋がりを基盤に、グローバルマーケットを視野に入れたサービス展開を進めているところです。テレワークで効率的な業務環境を整備し、時間や場所に縛られない働き方を提供することで、多国籍な仲間をさらに増やし、グローバルな成長を加速させていきたいと考えています。